アフガン・イラク・北朝鮮と日本
掲示板言論の推移7
−「平和・民主・人権の東北アジア」への模索

  別個に進んで共に撃つ−2004年頃まで

● 「拉致問題に関する当サイトのアピール」について 
   投稿者:社会主義者NK  投稿日: 2004年7月16日(金)08時56分12秒
 「拉致問題に関する当サイトのアピール」を上の掲示板ヘッダに表示しました。

 標記のアピールですが、ネット界で「拉致問題の幕引きを許さない(未帰還者の全員奪還)」「北朝鮮の民主化を求める(金正日独裁政権打倒)」の一致点での幅広い連携を模索している動きがあり、そこから、前記趣旨に賛同するサイトは「共同のスローガンを掲示板ヘッダに表示して欲しい」という要請がありました。実は当サイトにも非公式に打診があり、別に「救う会」の運動路線への支持を強要するものでもなさそうなので、前記要請についてはお受けする事にしました。但し、当サイトは「拉致板」「救う会・家族会支援板」ではありませんので、言い回しについては若干変えてあります。

 掲示板ヘッダに掲示してみましたが、どんなもんでしょうか。ご意見等あれば、どうぞ。


>三浦さん

 その7月19日の集会、先の東京でのアムネスティ主宰(だったと思う)「人権パレード」にも匹敵するものですよね。私は東京在住ではありませんし祝日も仕事なので参加は絶対無理ですが、集会の成功を願っています。その集会の参加レポートを、是非宜しくお願いします。

  「ラ帝・ラチラチ詐欺」との決別−2005年以降

● 拉致板との関係清算について改めて表明する−拙板は拉致板の植民地ではない。
   投稿者:社会主義者  投稿日: 2005年2月 4日(金)02時11分55秒
 本投稿を以って、拙アフガン板は拉致板との関係を再清算する。今まで掲示板ヘッダに掲げてきた「拉致板との共同アピール」は破棄し、拉致板へのリンクも追って拙サイトから削除する。

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(a)
救う会が極右? 集会の場に日の丸があるのが気に食わない? 誰もそんな政治信条など問うてない。拉致被害者を救いたいと考えるのなら、何故もっと自分自身のその考えを重視できないのか。どうしてそんな枝葉末節に囚われて、本来の自分の目的を見失ってしまうのか。結局、それは自分の中にある弱さをごまかすための政治信条でしかなく、自己満足のための救出運動への協力に過ぎない。

(b)
「救う会は極右」こういったレッテルを貼らなければ、仲間の左翼から総スカンを食らう。「反金正日」を掲げながら、くだらないレッテルにこだわる誰かさんにはそういった怖さがある。
救う会が経済制裁を叫ぶ。極右のレッテルを貼ったからには制裁には反対しなければならない。では他にどんな解決方法があるのか、具体的に問われれば何も答えられない。
RENKは、具体的に拉致事件の解決も含めた北朝鮮全体の人権問題の解決には金正日政権の崩壊が必要だと判断し、制裁に賛成している。何故制裁賛成なのか、その結論に至った経緯をろくに考えも読みもせず、「とにかく制裁反対(救う会路線に反対)」それしか頭にないから、「RENKが救う会に擦り寄っている」なんて異常な発言が飛び出してくる。
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 上記(a)(b)は、いずれも最近、某拉致板で同一HNの人物の手で書き込まれた投稿の一部である。当該投稿では名指しまでしていなかったので当板でも投稿文の引用のみに止めておくが、それが拙アフガン板の投稿を揶揄・誹謗した物である事は、前後の文脈からも明らかである。

 上記拉致板投稿の問題点は次の2点である。

(1) 他板で、拙板の特定の投稿に対して、いきなり内政干渉まがいの批判を展開した。
(2) 拉致板でしか通用しない基準で、他所の掲示板の特定の投稿を一方的に裁断した。拉致板の基準を非拉致板に押し付けた。

(1) については、どちらが先に内政干渉を仕掛けてきたのかは、今更言うまでも無い。

(2) について
(a) 「誰もそんな政治信条など問うてない」→見解を異にする。救う会の実態については、下記リンクの内容で明らかである。「どうしてそんな枝葉末節に囚われて」→枝葉末節ではなく、それが「救う会」の本質である。そもそも当該拉致板の何某が、どう「政治信条など問うてない」「枝葉末節」と思おうがそれは自由だが、その何某の結論とやらを外部からいきなり拙板に一方的に押し付けられる筋合いは一切無い。

・拙稿「救う会大阪・第4回大阪大会 参加レポート」('03年10月18日)
 http://afghan2004.hp.infoseek.co.jp/kakolog20.htm
・《掲示板の論点3》「救う会」の「強制連行入試問題」声明について考える
 http://www.geocities.jp/afghan_iraq_nk/ronten3.htm

(b)「救う会は極右」である。主導しているのは「産経−現代コリア枢軸」である。「救う会」は北朝鮮・拉致問題にかこつけて、改憲・有事法制・海外派兵に賛成し、ブッシュ・ネオコンに追随している。教育基本法を改悪して国民の教育権を否認し、「勝ち組・負け組の選別」と「負け組にはひたすら奴隷根性とお国の為に命を投げ出す事を植え付ける」教育を主張している。新自由主義政策を賛美し、いくら労働法制や社会保障が切り捨てられ失業・自殺・過労死・多重債務が増えようがひたすら耐え、国・多国籍資本の海外権益擁護の為に身も心も捧げる事を国民に要求している。こんな方向が、拙板の立場と相容れる訳がないだろう。だから「救う会」の運動路線には賛同しないのだ。「自分の生き死には自分で決める、小泉や大企業・アメリカ様の都合で殺されてたまるか!」「リストラも戦争も拉致もゴメンだ!」−これの何処が悪い!何処が「イデオロギー排外主義」なのか!「拉致被害者・家族会が言っているから?」−だから「反動政治の推進にも一切逆らうな」と言いたいのか。「経済制裁?」−当該課題はあくまで「救う会」「拉致板」の運動課題だろう。それを「拉致板外」の世界にまで押し付けるな。「拉致被害者・家族会」云々を持ち出せば何でも強要できると思ったら、大間違いだ。「救う会」「拉致板」は「解同のウヨク版」か?!
 前述の「共同アピール」の提起にしても、元々はそれぞれの立場の違いは横において「<未帰還者全員奪還・金正日独裁政権崩壊・独裁政権との国交正常化反対>のどれかで一致すれば、その一致点で出来る事は協力しよう」「どれか一つでも構わない、サイト独自の主張を加えても構わない」というものだった筈だ。しかし実際はどうか。「救う会」「拉致板」内部の運動課題や内部基準を外の掲示板にも押し付けてくるわ、内政干渉はしかけてくるわで、とてもではないが、「対等・平等」「求同存異・相互内政不干渉」の原則を先方が遵守しているとは思えない。これは、「救う会」「拉致板」サイドの方に「我々こそが北朝鮮問題の本流である」「それ以外の潮流は全て亜流であり粉砕対象である」とする様な一種のヘゲモニー主義(覇権主義)があり、拙板を恰も「拉致板帝国主義」の「勢力範囲・植民地」とみなす傾向があるからであろう。

・拙板のコンセプトを、拉致板の方に押し付けた事は一切無い。
・内政干渉・先制攻撃をしかけてきたのは、常に、前記何某を筆頭とする拉致板の方である。
 拙板は拉致板の植民地ではない。
・別に拉致板だけが、北朝鮮問題掲示板の全てではない。


【拙掲示板の皆さんへ】

(1) 今後は、拉致板との関係については改めて清算する事を表明する(拉致板からの完全撤退については'04年3月29日の拙稿「転載・「朝民研」掲示板での拙稿全文」で一度表明済み)。北朝鮮問題についても、あくまで拙板のコンセプト・投稿規程に掲げた方向で取り組んでいく。

(2) 「救う会」「拉致板」関係者個人との関係については、その思想信条の如何を問わず、拙板のコンセプトを尊重する方とは従来通りお付き合いを続けていく。最初から拙板のコンセプトを尊重する意思の無い人物については、掲示板参加をお断りする。

(3) 以上で以って、拙板と拉致板(個人掲示板)の関係は、その他の一般掲示板と全く同じものになる。拙板は拉致板(個人掲示板)のあれこれの投稿内容には一切関知しない代わりに、当該板内部からの内政干渉も一切拒否する。若し限度を越えた先制攻撃・内政干渉を受けた場合は相互主義の立場で必要に応じて反撃する。

(4) 「救う会」その他の運動団体・政党・公人に対する政治批判は、今まで通り続けていく。

(5) 拙掲示板に参加されている皆さんも、前述の決定の意を汲んでいただき、こちらから一方的に攻撃をしかけ先方に介入の口実を与える様な愚だけはくれぐれも避けていただきたい。拉致板の投稿者に個人的に意見がある人は、当該板の場に直接投稿していただきたい。

● 「ラチラチ詐欺」の記事によせて 
   投稿者:社会主義者  投稿日: 2005年2月 6日(日)00時51分53秒
 四トロ板常連の草加耕介さんが主宰している「旗旗」というブログ・サイトがあります。其処にはネットウヨクについての興味深い記事が多く掲載されていますので、拙板の皆さんも是非参考にして下さい。この前拙板でも紹介した「反"反体制"の僕ちゃんたち」も、元ネタは「旗旗」の記事です(^^;)。

 此処ではその中の、「「ラチラチ詐欺」被害が依然として続いています!」という記事について紹介しておきます。
 当該記事コラム子曰く、「ラチラチ詐欺」とは−「ラチだよ、ラチ」と不特定多数に喚き散らし、聞いた者がうっかり「拉致事件に関係することなんだね」などと問い直すと、「そう。実は拉致事件対策でどうしても必要なんだ。すぐに支持して」などと言い、野蛮な権力犯罪をとにかく支持させるやり口からその名前がついた”詐欺”事件−との事です。以下、「犯行の手口」「防犯の心構え」が掲載されています。
 http://hatahata.mods.jp/archives/2005/01/post_134.html#comments

 記事タイトルからして非常に「刺激的」な名前です。人によっては「不快・不謹慎」と思われるかも知れません。しかし、当該記事のコラム子やそれを掲載した主宰者がそこで一番言いたい事は「ネットウヨや一部政治家による"拉致被害者の政治利用"」に対する怒りです(以下、引用)。

>>拉致被害者・家族の救済活動と、改憲・国家主義・軍事行動をイコールで結び付け、後者に反対する者を前者から自分たちで締め出しておきながら、被害者・家族の救済に熱心でないか敵対しているかのようにデマを飛ばす。これが政治利用でなくて何だと言うのでしょうか!<<

>>私が怒っているのは、彼らがこの自分達の存在(注:改憲・靖国・右翼教科書運動の推進者としての存在)を主張の上ではひっくり返して見せ、あたかも「拉致被害者救済の不可欠の一環として、改憲・靖国に取り組んでいる」かのように装うことである。<<

>>このように自己の意図と主張をひっくり返して見せることの最大のメリットは何か?それは被害者の陰に隠れて反改憲派・反戦派を撃つことができるということである。・・・この「ラチラチ詐欺」の文章は、そのことを痛烈に皮肉っていることに意義があるわけだ。<<

>>しかし拉致問題が「国民すべての課題」であると言いながら、国家主義的主張に同意できない者をその「国民すべての課題」から排除するという姑息な手法は、決して被害者・家族の利益にはならないと考える。さらに問題を日本VS北朝鮮という矮小な「国家問題」に切り縮めてしまい、人類不偏の人権問題として国際的な協力を得る道を閉ざしてしまっている。<<(以上、当該記事の引用終了)
>>救う会が極右? 集会の場に日の丸があるのが気に食わない? 誰もそんな政治信条など問うてない。拉致被害者を救いたいと考えるのなら、何故もっと自分自身のその考えを重視できないのか。どうしてそんな枝葉末節に囚われて、本来の自分の目的を見失ってしまうのか。結局、それは自分の中にある弱さをごまかすための政治信条でしかなく、自己満足のための救出運動への協力に過ぎない。<<
>>「救う会は極右」こういったレッテルを貼らなければ、仲間の左翼から総スカンを食らう。「反金正日」を掲げながら、くだらないレッテルにこだわる誰かさんにはそういった怖さがある。
救う会が経済制裁を叫ぶ。極右のレッテルを貼ったからには制裁には反対しなければならない。では他にどんな解決方法があるのか、具体的に問われれば何も答えられない。
RENKは、具体的に拉致事件の解決も含めた北朝鮮全体の人権問題の解決には金正日政権の崩壊が必要だと判断し、制裁に賛成している。何故制裁賛成なのか、その結論に至った経緯をろくに考えも読みもせず、「とにかく制裁反対(救う会路線に反対)」それしか頭にないから、「RENKが救う会に擦り寄っている」なんて異常な発言が飛び出してくる。<<
(2月4日付拙稿「拉致板との関係清算について改めて表明する−拙板は拉致板の植民地ではない。1・2」)

 上記のバケツの投稿などが、正にそうでしょう。自分たちの特定の政治的主張を、「拉致被害者の救出」という誰もが反対し得ない課題の中に巧妙に紛れ込ませ、一人一人に踏み絵を踏ませ、その政治的主張に従わない者を「イデオロギー排外主義者」として排除した上で、自分たちはさも「イデオロギー排外主義ではない」かのようにしれっと装う、その<ずる賢さ>。「拉致被害者救出」「金正日政権の人権抑圧糾弾」という誰でも納得できる目標の中に「経済制裁の是非」という救う会の運動課題を紛れ込ませ、それを救う会以外の立場の人間にまで「強要」し、従わない人間に対しては「臆病者」「自己満足」との印象操作・人格攻撃まで行い、「意見の保留」すら認めない、その<傲慢さ>。で、当の自分達はと言えば「俺は弱肉強食論者だ」「日本は弱者天国」「有色人種など支配してナンボ」「第三世界はゴミ」「誰それは元在日」と、まあ「イデオロギー中庸」発言の数々。それに対しては「バケツと民族差別主義者を一緒くたにするな」という批判があるでしょうが、彼の「差別批判」なるものの内実も「民族差別は<救う会のイメージダウンになるから>止めろ=もっとうまくやれ」という物でしかない。人間、いい気になれば必ずボロが出る。当人にとってはたかが「枝葉末節」なんだろうが、これでは「本音」を見せ付けられた方はもう居た堪れないだろうね。

 上記2月4日付拙稿に対しては、「過剰反応」「性急」「清算主義」とのご指摘を各方面から頂いています。「清算主義」−確かにそうでしょう。何せこちら側からの一方的宣言でしたからね。しかし、そうでもしなければいられない程、前述の<ずる賢さ><傲慢さ>にはもう心底我慢ならなかった。又、先の拙稿では一番端的な例としてバケツの投稿を取上げましたが、それは決してバケツだけの問題に止まるものではなく、「救う会」「拉致板」全体に支配的な傾向であり、今までの拙板に対する「内政干渉」「拉致板ルールの非拉致板への押し付け」もその典型的な現われであり、その問題抜きにいくら「共同アピール」で「別個に進んで共に撃つ」とか言われても、もはや到底信用出来ない−そう思ったから、敢えてあの様な対応をとったのです。以上が、この件での幾つかの問い合わせに対する私からの補足説明です。

● ブルーリボンはもう免罪符ではない  
   投稿者: 社会主義者  投稿日:11月25日(金)00時13分43秒
>>救う会浦和集会参加報告  投稿者: 原 良一  投稿日:11月22日(火)16時01分35秒
> ここは左翼板なので文句をいうと、伝統的な左翼の人々は、トップが産経−現代コリア枢軸+日本会議という「保守反動勢力」であることばかりに目が行って、救う会が、広範な大衆的基盤を持っていることへの認識が、足りないように思えてなりません。つくる会の運動に対しては、各地で活発な反対運動があり、他社の教科書という明確な代案もありますが、より手強い救う会に対しては、まるで無為無策という本末転倒が起きているように思えます。 <
> 私は支持しないけど、経済制裁反対を唱えるのはいいとして、その署名を集める運動も結構ですが、では経済制裁に代わる説得力のある代案やその行動がなされたのか? といえば甚だ疑問です。 <

 原さん、「救う会」埼玉の集会レポート、有難うございました。
 ただ上記のくだりについては、私は同意致しません。こんな事を書けば又堂々巡りになるのでもうレスしないでおこうとも思いましたが、やっぱり書いておきます。

> 救う会が、広範な大衆的基盤を持っている <

 「救う会」が一定の侮りがたい大衆的基盤は持っている事は認めますが、決してそれは確固たる基盤でも無いし、それは「救う会」の路線の正しさの証明でもありません。

 揺ぎ無い確固たる大衆的基盤を持っていたら、去年の「家族会バッシング」みたいな事は起こりませんし(勿論、私はそんなバッシングには与しませんが)、今も拉致問題に対しては917直後と同様の世論の関心が持続している筈です。昨今、拉致問題の関心低下や風化が言われているのは何故ですか? あの「バッシング」は確かに小泉政権のマスコミ操作によるものですが、「救う会・家族会」側にも「そこのけそこのけ、救う会・家族会が通る」みたいな意識が、全く無かったとは言えないのでは? そこを小泉政権にうまく突かれたのではなかったのか。

 また、「救う会」が一定の善意の支持層も取り込んで全体として「草の根のファシズム」を形成しているのは事実ですが、それが「救う会」の今の路線の正しさを自動的に証明する事には全然なりません。そんな事を言い出したら、かつてのナチスの台頭も、フランスのルペンやネオナチの台頭も、911以降のブッシュの反テロ戦争も、石原・安倍の靖国史観も、小泉政治も、全部正しいという事になりますよ。
 「救う会」に対しては一定の草の根の支持があるのは事実ですが、逆にその排外主義的傾向に対する反発や警戒心が広がっているのも事実です。私みたいに、そういう「救う会」の本質(排外主義的傾向や右翼暴力団との癒着)に気付き愛想をつかして支持しなくなった人も少なくないでしょう。

> 話は脱線しましたけど、救う会が、拉致被害者救出という糖衣で経済制裁という「強硬策」を、多くの世論に服用させていて、その中に自慰史観や靖国真理教という夾雑物まで混入させている(受付奥の書籍販売コーナーで、「金正日に正しいメッセージを!経済制裁の疑問に答えます」〈「現代用語の基礎知識」の自由国民社〉と共に、「強制連行はあったのか」)「韓国併合とは何だったのか」「どう考えるA級戦犯問題」〈すべて「明日への選択」編集部編、日本政策研究センター出版〉なんてブックレットがちゃっかり置かれている)現状が、今回改めて確認できました。 <

 だからこれ以上、「救う会」への支持が広がらないのでしょうが。その原因を作っているのは「救う会」自身であって、それを横において左翼批判ばかりされても、私は全然納得いきません。

> 私は支持しないけど、経済制裁反対を唱えるのはいいとして、その署名を集める運動も結構ですが、では経済制裁に代わる説得力のある代案やその行動がなされたのか? といえば甚だ疑問です。 <

 まず疑問に思うのですが、私に関して言えば、経済制裁に対しては「支持する」とも「しない」とも言っていません。寧ろ「そう言いたくなる心情は理解できる」「一度限定的にやってみたら」とも言っているくらいですが、それでは不満ですか。とにかく「絶対的・盲従的に支持しろ」ですか。そんな「ラ帝・勝共豚」みたいな事言われても困りますね。ここは「ラ帝」板ではありません。そんな「踏み絵を踏ませる」が如き姿勢は、「拉致問題解決の為の10の質問」の質問者も厳に戒めている事ではないのですか。

 それに経済制裁反対派も、決して代案を出していないとは、私は思っていません。「太陽政策や経済・文化交流の活発化で北朝鮮に改革・開放を迫る事で、彼の国の情報鎖国を打ち破る」とか「脱北者救援や北朝鮮人権法案の制定を図る」「多国間や国連で北朝鮮の人権問題を取り上げる」「拉致・人権査察や国連経済制裁も視野に入れる」なども、それぞれの当否はさておくとしても、これら一つ一つも私は立派な代案だと思います。そんな中で、原さんは経済制裁賛成の立場で論陣を張ればよいし、制裁反対派も同様に論陣を張ればよい。

 それを何か原さんは、そういう議論する事すら否定して、時間の掛かる解決策を初めから視野の外において、「小泉劇場」と同様の、ただただ短切り・単純で一見耳障りの良いスローガンだけを絶叫しているようにしか見えないのですが。そういうと「高齢の拉致被害者には残された時間は無い」というかも知れませんが、「残された時間が無い」のは別に拉致被害者だけではありません。従軍慰安婦やハンセン病隔離政策の被害者も同じです。ここは「ラ帝」板ではありませんから、拉致被害者<だけ>を別格扱いするような事は致しません。

 そして、最初の「これ以上、救う会への支持が広がらない」理由に戻りますが、私は何も、「救う会」の個々の会員や幹部の人に「靖国史観を放棄しろ」と主張している訳ではありません。勿論私としては「靖国史観・思想の克服・解体」を目指す立場ですが、それはあくまでも拉致問題とは別の所で議論すべきものだと思っています。個人の思想信条はどうあろうとそれは構わない。「救う会」の最大の問題は、「拉致被害者救出」の一点で結集すべき運動体に、それ以外の靖国・改憲・愛国心やイラク戦争・海外派兵支持や歴史認識・教科書問題や、果ては一部には小泉政治・新自由主義支持から露骨な社会的弱者バッシングや弱肉強食賛美までこれ見よがしに突き出してくる、そういう別の運動課題を、「救う会」の方から先に持ち出してきて、国家主義的主張に与しない人々を排除し、障害を自分達の方から先に作り出しておきながら、恰もそういう人たちが拉致被害者救出に熱心で無いかのように言いなす、「ラチラチ詐欺」ともいうべき運動路線にあるのではないですか。そのために、右翼暴力団との癒着も断ち切れずに建国義勇軍事件や新潟の分裂騒動などが起こり、「救う会」の運動が徐々に頭打ちになってきているのではないのですか。家族会の支持、大衆の(一定の)支持を引き合いに出して、ブルーリボンを免罪符のように言いなす事がそのまま通用する時期は、もうとっくに過ぎました。

  現在の当サイトのコンセプト


  リストラも戦争も拉致もゴメンだ! イラク戦争も金正日もNO!
  殺すな! 殺されるな! 弱肉強食の戦争・差別社会など、真っ平だ!
  • 911テロと北朝鮮・拉致問題によって、日本も世界も変わりました。
  • 「テロとの戦い」という事で、アメリカは一方的にアフガニスタンやイラクに攻め込み、民間軍事会社を使って多数の市民を令状もなしに拘束・虐待しています。
  • 日本でも、「北朝鮮のテロと戦う」という口実の下で、改憲・有事法制や海外派兵が声高に唱えられ、「過去の戦争・植民地支配は正しかった」「日の丸・君が代を尊重するのは当たり前」という風潮が広まっています。
  • その右傾化の風潮の陰で、労働者の権利は切り縮められ、正社員は派遣・請負などのアウトソーシングに置き換えられ、失業・過労死・自殺が増えています。弱肉強食の格差社会の下で、「失業者はイラクへ行け」で最後には徴兵制など、真っ平ゴメンです。
  • その一方、北朝鮮では、金正日体制の下で人権侵害や食糧飢餓が広まり、多くの人々が中国・韓国に脱北を図っています。中国でも、「世界の工場」の美名の下で、低賃金労働者が外資系の「スウェット・ショップ」でこき使われています。
  • 拉致問題にもイラク戦争やリストラ問題にも心を寄せる事の出来る感性を磨く事、日本・北朝鮮・中国・アフガン・イラク民衆の、「どれかを生かすために他方を切り捨てる」のではなく、共に人権を享受出来る道を探る事こそが、今求められているのではないでしょうか。
 リストラも戦争も拉致もゴメンだ』『イラク戦争も金正日もNO!。アフガン・イラク戦争や米国の一国覇権主義に反対し、北朝鮮や中国の人権抑圧を終わらせ、平和・民主・人権の東北アジアを実現するにはどうすれば良いか、一緒に考えていきたい―これが、当サイトが追求しているテーマです。

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