アフガン・イラク・北朝鮮と日本
「拉致問題に関する10個の質問」

  はじめに--「拉致問題に関する10個の質問」について

拉致問題に対する立場と主張を伝える10の設問
 
投稿者: 原 良一  投稿日:11月12日(土)15時39分10秒
 連続投稿ご容赦

 拉致系のブログ「著::善ぽこのタコ部屋」
http://www.zencha.com/weblog/20051110100911.html

 というサイトで、
「拉致問題解決に対する立ち位置・主張を伝える為の 10 個の質問」と
いう非常に興味深いエントリーがアップされました。

 拉致問題だけでなく、北朝鮮問題全般への認識を深める為にも、
有効だと思うので、関心のある方は回答を試みてください。

 そしてこの設問を提起された善さんの趣旨どおり、
この設問に取り組む事で
「考えるきっかけ」を作り、思慮を深め、そしてより強い世論喚起へ
と見識の醸成に繋がることを希望します。

****(以下「善ポコのタコ部屋」から一部加筆・校正の上、転載)****************

 拉致問題に関してふと思うところがあったので、先日より以下の質問集の作成に取り掛かっていました。内容も固まってきましたので、ブログ上に公開したいと思います。ツッコミや質問に関する提案等をご提言頂きました方々には、この場をお借りして御礼申し上げます。

 なお、回答方法は、各質問に付随している選択肢を選ぶだけでなく、それを選んだ所見を記述することにある、というのが主催者の趣旨(「#の『ココロ』を述べる事が肝だ」)です。

 拉致問題解決に対する立ち位置・主張を伝える為の10個の設問

1.拉致被害者家族会が北朝鮮への経済制裁を訴える事に違和感を持つ。
(#ご家族に対して、どれだけその心情を汲み取り、感情移入しているか?)

(1)とても違和感を持つ。
(2)違和感を持たないことも無いが、心情は理解出来る。
(3)この様な主張を行うのはある意味当たり前である。
(4)拉致を解決できず、経済制裁が出来ないのは、私たちの力が足りないからである。
   申し訳ないと思う。
(5)その他。

2.例え拉致問題が解決しなくとも、今後、同じ出来事が自分の身に降り掛かるとは思えない。(#拉致問題を、どれだけ身近なものとして捉えているか?)
(1)現実的に考えて、自分の身に降り掛かるとはとても思えない。今日において北朝鮮による拉致が明るみになった以上、迂闊に工作活動を行う事は出来ないと考える。
(2)何とも言えない。
(3)自分の身に降り掛かる可能性は十分にある。拉致に関わった北朝鮮工作員が、処罰される事無く現在も日本社会において根を下ろしている現状を考えるべき。
(4)その他。

3.小泉政権による対拉致問題への取り組みは、生ぬるいと考える。
(#拉致問題に取り組むにあたり、急進的な思考に立脚した論考を積極的に行うスタンスにあるかどうか。)

(1)生ぬるいと考える。拉致被害者に残された時間はそう長くは無い事を踏まえるべき。
(2)何とも言えない。
(3)生ぬるいとは考えられない。多少時間が掛かっても、着々と地に足の付いた取り組みを行うべき。
(4)その他。

4.小泉政権による対拉致問題への取り組みが、拉致問題の解決へ大きく寄与していると考える。(#政府の取り組みに対して、どれだけ信頼を置いているか?)
(1)寄与していると考える。
(2)何とも言えない。
(3)寄与しているとは考えられない。
(4)その他。

5.国際社会における米国との連携が、拉致問題の解決へ大きく寄与していると考える。
(#他国との連携のあり方をどう考えるか?)

(1)米国と連携した北朝鮮への締め付けが、今後の拉致問題の進展に大きく寄与していく。
(2)逆効果、中韓と連携して融和政策を取るべき。
(3)法整備も含め、日本単独で解決する道を探るべき。
(4)その他。

6.北朝鮮問題は日本の安全保障としての核の問題が第一優先事項。ここで対応を間違うと数千万人の単位で被害が出るから。数十人、最大でも数百人の拉致被害は優先順位では二番目だ。(#現実主義的思考の度合いは?)
(1)冷酷だがその通り。もちろん拉致被害者には同情するし解決して欲しいと思うけど…。
(2)何とも言えない。
(3)反対。核の脅しに屈して妥協することは北朝鮮の狙いにはまることでしかない。国家の尊厳を失うことは国家としての自殺なのだ。
(4)その他。

7.拉致被害認定者である残り 11 人の帰還を以って、「拉致問題の解決」と考える。
(#何を以って「拉致問題の解決」とするのか?)

(1)拉致認定被害者が帰ってさえくるのであれば、「解決」と考えても良い。
(2)拉致被害者の数は 11 人とは限らないかもしれないが、結果として妥当であると考えても良い。
(3)拉致の可能性が濃厚な特定失踪者を含めた残り 100 人以上の人々はどうなるのか。とても「解決」と考える事は出来ない。
(4)その他。

8.日本人拉致被害者のみならず、その他外国人の拉致被害者、また、北朝鮮国内における人権問題の解決も併せて目指していくべきだ。
(#自国以外における北朝鮮問題をどの様に捉えているか?)

(1)当然である。自分達だけ助かれば良いという考えは、道徳的にも国際的にも、到底受け入れられる事ではない。
(2)もちろん、これらの問題が解決するに越した事は無いし、日本政府も取り組んでいくべきだとは思うが、優先順位は考慮されて然るべき。
(3)まずは自国の拉致被害者を救出する事が先決である。あれこれ手を広げた結果、拉致被害者救出に支障をきたしてしまっては本末転倒である。
(4)その他。

9.北朝鮮の体制が崩壊しない限り、この問題は解決しないのでは?
(#北朝鮮体制の現状に対する認識、体制崩壊への方法論)

(1)そう思う。アメリカに対する強力な外交カードを握って武力制裁に踏み切らせるしかない。
(2)そう思う。でも中国と韓国がそれを許さないだろう。どうしたらいいのか分からない。残念だけど長引きそう。
(3)ある意味そう思う。しかし拉致問題はある程度のところでいったん手を打って国交正常化を先に行うべきである。北朝鮮に市場経済が導入され、不可逆的に日本への依存度が高まれば自ずと政治的自由を求める声が高くなり先軍独裁体制は実質的に変化する。そのとき、拉致の解明は一気に進むであろう。
(4)そうは思わない。このまま対話と圧力だ。圧力として経済制裁が必要。
(5)その他。

10.この運動をきっかけに日本の愛国心の高揚を図り、他の様々な問題に対しても応援に向かい団結していくべきである。
(#「運動」のあり方に対する考え方、日本国においての拉致問題の位置付けをどの様に考えるか?)

(1)その通り。拉致問題と他の国益に関する問題は直接は関係ないが間接的には関係している。問題は愛国心だ。
(2)何とも言えない。
(3)反対。政治的なイデオロギーを持ち込むと運動の方向性が拡散するし、敬遠する人も出てくる。むしろリベラルな人でもこの問題には賛同するし怒りを覚えるという立場が大事。
(4)その他。

 質問は以上の10個となります。
 回答方法としましては、各質問に付随している選択肢を選びつつ、且つ、その「ココロ」を、事実関係等を沿えながらテキスト形式にて述べていく方式を想定しています(#「ココロ」を述べる事が肝だと考えています)。

 質問の狙い
 現在、リアル・ネット共に、拉致問題解決を目指し、各人がさまざまな場所において考察・意見交換されている事かと思います。その中において、例えば「経済制裁に賛成・反対」一つをとってみても、いろいろなスタンスの違いがあるのかと思いますが、それらのスタンスの違いは、ブログを書き連ねる過程において断片的にしか判断する事が出来ないと感じており、一度、この様なまとまった質問に回答していく形式を取る事により、それを明確に読者に伝える事が出来るのかと考えています。

****(転 載 終 了)******************************************************

 私も回答の執筆に取り掛かっていますが、相応に難問です。
皆様にもオススメします。


  「拉致問題に関する10個の質問」回答状況

拉致問題解決のための10個の設問の回答の要旨
 
投稿者: 原 良一  投稿日:11月12日(土)17時59分28秒
 本当は、この設問は、選択肢を選んだ理由についての所見を詳述する点にミソがあり、拙速は不適切なのですが、それでは、回答がいつになるかわからなくなってしまうので、まず要旨だけでも先に挙げます。

1.拉致被害者家族会が北朝鮮への経済制裁を訴える事に違和感を持つ。
 原回答:4(家族に申し訳ない)を主に、プラスして3(当然の主張)
 運動家として、運動目的が達成できない以上当然の忸怩たる思い。

2.例え拉致問題が解決しなくとも、今後、同じ出来事が自分の身に降り掛かるとは思えない。(#拉致問題を、どれだけ身近なものとして捉えているか?)
 原回答:3(自身にとっても脅威)
 ●金一派(北朝鮮)の拉致は、世間で言われている1970〜80年代に止まらず、それ以前も以後も行われているのはほぼ確実。韓国人に対しては、脱北者の暗殺、その脅迫、脱北支援活動中の韓国人の拉致、暗殺が事件化もしており、日本社会が安全圏にあるとはとても思えない。

3.小泉政権による対拉致問題への取り組みは、生ぬるいと考える。
 原回答1(生ぬるい)
 少なくとも、9.17直後の核保有発言、二度に渡るニセ遺骨と、平壌宣言破棄の恫喝だけでもするタイミングはいくらもあったのだから。

4.小泉政権による対拉致問題への取り組みが、拉致問題の解決へ大きく寄与していると考える。(#政府の取り組みに対して、どれだけ信頼を置いているか?)
 原回答:1(寄与している)〜02.9.17まで
 政治は結果責任なので、歴代総理が誰もできなかった訪朝、たとえ被害者5人とその家族だけといえども、韓国政府も実現できていない拉致被害者の「平和的」=非軍事的な奪還を実現し、何より無謬のはずの独裁者●金正日に拉致を認めさせた実績は、正当に評価されるべき。
 3(寄与していない)〜9.17以降
 歴代総理が誰もしていないという点では、総連のパーティに使者を送るなどという逸脱行為を初めてしたのもポチ小泉猪が最初(泣)。特にハントウ君(飯島勲首相卑書官)が容喙するようになって、ポチ小泉猪の対北朝鮮外交は迷走の一途である。

5.国際社会における米国との連携が、拉致問題の解決へ大きく寄与していると考える。
 原回答:1(米国と連携)をベースに3(日本単独解決も視野に)
 政治的にも、心情的にも軍事力の裏づけがない日本が、単独でならず者国家に対峙できるわけがなく、米帝との連携が不可欠。その場合でも、最終的には、拉致被害者の救出には、日本が汗だけでなく、血も流さなければならなくなる(抵抗を実力=武力で排除して救出という状況に追い込まれる)のは不可避。

6.北朝鮮問題は日本の安全保障としての核の問題が第一優先事項。ここで対応を間違うと数千万人の単位で被害が出るから。数十人、最大でも数百人の拉致被害は優先順位では二番目だ。
 原回答:3(核脅迫に屈するな)
 核使用は、●金一派(北朝鮮)にとってもリスクが大きく、実際には使えないと見ていい。
将来の核戦争の脅威より、現在の拉致問題の解決を優先さすべき。脅威なら、各種のテロ活動に備えたほうがいい。

7.拉致被害認定者である残り11人の帰還を以って、「拉致問題の解決」と考える。
(#何を以って「拉致問題の解決」とするのか?)

 原回答:3(11人の帰還では解決にならない)
 ブログや掲示板への投稿レベルを含めた活動家には、無意味な質問。田中バイ菌(田中均)や倭駄センセェ(和田春樹)、姜尚狆なら2(11人でも妥当)になるのだろうが…。

8.日本人拉致被害者のみならず、その他外国人の拉致被害者、また、北朝鮮国内における人権問題の解決も併せて目指していくべきだ。
 原回答:1(拉致だけでなく、全被害者の救出を)
 RENKや守る会、難民基金の会員という立場性だけでなく、政治的にも、技術的にも不可能だから。
 砂金取りではあるまいし、犯罪「国家」、テロ「国家」、ならず者「国家」たる逆徒金正日一派(北朝鮮)という汚水槽にザルをさしこんで拉致被害者だけ篩(ふる)いだして、他の人権被害者は、元の汚水にポイッなどということは、政治的にも、技術的にも、倫理的にも許されない以前に不可能である。拉致問題の解決に当たっては、当事者各自、各階層、各国とも泥まみれ、クソまみれになる重い負担を担う覚悟が求められる。
 こういう設問がなされるのは、拉致問題に取り組む人たちの間に、拉致被害者だけ救い出して、帰国者問題や脱北者の問題を忌避しようとする不逞の輩(デスザウラー笑軍が典型)が絶えないからで、主催者もそれに対して問題意識というより、危機感を感じているから。

9.北朝鮮の体制が崩壊しない限り、この問題は解決しないのでは?
(#北朝鮮体制の現状に対する認識、体制崩壊への方法論)

 原回答:1(北朝鮮現体制崩壊なくして、根本解決なし。米帝の協力不可避)
 3の宥和路線では、友好関係や通商による相互利益の拡大は見込めても、拉致など懸案事項の解決はできない。

10.この運動をきっかけに日本の愛国心の高揚を図り、他の様々な問題に対しても応援に向かい団結していくべきである。
 原回答:3(保守反動イデオロギーとのセット販売路線の否定)
 9.17までは、1の草の根保守主導の運動は、一定どころか大きな成果があった。
 しかし、多国間の協調が必要になる今後の展開には、靖国マンセー、加害責任の否定、自讃ならぬ自慰の歴史認識という現在の救う会主流では、明確に限界というより、足枷になる。
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 今回の設問の主催者善ポコ氏のブログには、趣旨に賛同して回答を試みたブロガーたちのトラックバックがついていますが、どれも回答に2〜3時間かかる悪戦苦闘だったと記されています。私も要旨だけなのに2時間以上かかってしまいました。

「拉致問題解決に対する立ち位置・主張を伝える為の10個の設問」への回答  
投稿者: 社会主義者  投稿日:11月16日(水)23時54分30秒
 遅くなりましたが、下記が私の回答です。「そのココロ」については、要旨のみ書かせてもらいました。
 それと原さんへ。事後質問で悪いのですが、別に絶対「どれか一つだけしか選んではいけない」という事でも無いのでしょう? 質問によっては、単に「どちらでもない、その他」だけではなく、「○と×の両方」とか、「概ね○だが、×も一定当てはまる」というのもあるのですが・・・。

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1.拉致被害者家族会が北朝鮮への経済制裁を訴える事に違和感を持つ。
(#ご家族に対して、どれだけその心情を汲み取り、感情移入しているか?)

 回答:(2)違和感を持たないことも無いが、心情は理解出来る。
    (5)その他。

 私は、経済制裁については意見を保留している。ただ当事者家族の心情を考えれば、そう言いたくなる気持ちもわかる。だから(2)。ただ、それに加えて、何故(5)も選択したかと言うと、「そもそも経済制裁って、そんな重大事なの?」という気持ちも自分の中にあるから。
 制裁賛成派はそれをまるで「北朝鮮崩壊の切り札」みたいに扱っているし、制裁反対派は逆に「戦争への引き金」みたいに捉えている。しかし経済制裁なんて、所詮は貿易関係の中の一形態でしかない。かつてのガット・ウルグアイ・ラウンドや日本の米国牛肉輸入規制も立派な経済制裁な訳で。
 また、経済制裁なんていくら一国だけが突出してやっても効果は限られている事は、史上最悪最強のキューバ制裁の例を見ても明らか。南アのアパルトヘイトが崩壊したのは、数十年にわたる国連経済制裁に加えて、周辺諸国の独立や解放闘争の前進などの国内・国際情勢の変化があったから。それに北朝鮮は今でも鎖国状態で日本との交流も限られている。それを更に強めた所で大勢が激変する訳でもなし。
 経済制裁はそんな経済的実効性よりも、日本政府の拉致問題への取組みを北朝鮮政府に認識させる為の政治的効果の方が大きいのでは。経済制裁をするならするで、「家族の心情」に加えて、寧ろそういう観点ですべきなのでは。そういう意味で(5)も付け加えた。


2.例え拉致問題が解決しなくとも、今後、同じ出来事が自分の身に降り掛かるとは思えない。(#拉致問題を、どれだけ身近なものとして捉えているか?)

 回答:(2)何とも言えない。

 北朝鮮は、公式には917で拉致問題の存在を認め謝罪し、再犯防止を約した。しかしあの国のいう事は、どこまで本当か信じられない。しかしその逆に、今も大々的に行っているとも思えない。
 そもそもこのIT時代に、肝心の「情報」はそっちのけにしてひたすら「人さらい」なんて、やり方が余りにもアナログ過ぎ。身代金要求・捕虜交換・政治的アピールなどの具体的目的もないのに、(たとえそれが在日コリアンの「土台人」であったとしても)所詮は要人でもない一般民間人でしかない人間を拉致した所で、一体何の意味が在るのか? 工作員の替玉獲得が狙いなんだろうが、北朝鮮以外(米国、ロシア、中国、イスラエル、・・・何処でも良いが)の工作員が、今時そんなアナログな手段で工作活動をしている?


3.小泉政権による対拉致問題への取り組みは、生ぬるいと考える。
(#拉致問題に取り組むにあたり、急進的な思考に立脚した論考を積極的に行うスタンスにあるかどうか。

 回答:(4)その他。

 私も原さんと同じ意見(917までは一定寄与、それ以降は無策)。それに加えて、たとえ小泉の意図はどうであれ、結果的に曽我さん一家が帰国出来た事も一定評価すべき。しかしそれ以外の言動については、あまりにも国益優先の観点が先に立って、当事者無視や単なる拉致問題政治利用(選挙のネタとして)の姿勢が目に付く。
 そういう意味では(1)「生ぬるい」乃至は(2)「何とも言えない」という事になるのだろうが、当該質問の仕方(只単に「急進的」でさえあれば「生ぬるく無く」て良いのか?)にも疑問を感じたので、敢えて(4)を選択した。


4.小泉政権による対拉致問題への取り組みが、拉致問題の解決へ大きく寄与していると考える。(#政府の取り組みに対して、どれだけ信頼を置いているか?)

 回答:(3)寄与しているとは考えられない。

 はっきり言って、小泉の眼中に在るのは、米国属国体制の枠を維持しながら、同時に北朝鮮利権も手に入れる事だけ。


5.国際社会における米国との連携が、拉致問題の解決へ大きく寄与していると考える。
(#他国との連携のあり方をどう考えるか?)

 回答:(4)その他。

(1)「米国との連携」(2)「中韓との連携」(3)「日本単独」のいずれも三者三様で取捨選択すべき。ひたすらどれかに一本槍で他は一切省みないというのでは、そもそも六ヶ国協議に参加している意味がない。敢えて言うなら(1)も(2)も(3)も、というのが回答になるのだろうが、この回答方式ではどれか一つ、せいぜい二つ位までしか認めてなさそうなので、それならという事で(4)にした。


6.北朝鮮問題は日本の安全保障としての核の問題が第一優先事項。ここで対応を間違うと数千万人の単位で被害が出るから。数十人、最大でも数百人の拉致被害は優先順位では二番目だ。(#現実主義的思考の度合いは?)

 回答:(4)その他。

 そもそも「拉致問題か核問題か」という選択自体がナンセンス。何故なら、北朝鮮の核武装など、周辺国のどの国も望んでいないから。況してや戦争なんて事になると、日米の東アジア市場自体に甚大な打撃を蒙る訳で、多国籍資本がそんな事を認める訳が無い。現在の米帝国主義の標的は、あくまで中東・カスピ海地域・中南米であって、東アジア市場はそれを経済的に支える源泉。米国ブッシュ政権がネオコン・宗教右派・イスラエルロビーを利用しているのも、今の所はその範囲内に限られている(但し今以上にネオコンが台頭してくれば又話は違ってくるが)。北朝鮮もそれが分っているから、今は核問題をあくまでブラフとして使用している。


7.拉致被害認定者である残り 11 人の帰還を以って、「拉致問題の解決」と考える。
(#何を以って「拉致問題の解決」とするのか?)

 回答:(4)その他。

 拉致被害者は残りたった「11人」だけというのでは、余りにも不自然。(2)の「そうとは限らないかもしれないが、結果として妥当」な数だとも思えない。かといって、特定失踪者調査会が言うような「100人以上」と言う数も、どこまで本当か分らない。だから(4)。


8.日本人拉致被害者のみならず、その他外国人の拉致被害者、また、北朝鮮国内における人権問題の解決も併せて目指していくべきだ。
(#自国以外における北朝鮮問題をどの様に捉えているか?)

 回答:運動サイドとしては(1)。
    但し、今の日本政府を評価する場合は(2)の立場でも見ていかざるを得ない。

 北朝鮮における拉致、核と安全保障、経済・食糧、人権などの諸問題は、北朝鮮政権の今までの在り方やその周辺環境・時代背景も含めて、総合的・包括的に捉えられなければ解決出来ない。そういう意味で(1)。ただ今の日本政府に今すぐそれを求めても「無いものねだり」にしかならない。日本政府はそういう運動側からの圧力・監視や叱咤激励を受けながら、(2)の立場で動いてくれれば、とりあえずは合格点。今の政府の現状は(2)ですらないのだから。
 これを沖縄米軍基地問題で例えるならば、「日米安保廃棄・非同盟中立」を目指しつつ、差し当って政府に要求するのは「日米地位協定見直し」「思いやり予算削減」「沖縄基地の県内・国内たらい回し拒否」などの具体的措置である事と同じ。


9.北朝鮮の体制が崩壊しない限り、この問題は解決しないのでは?
(#北朝鮮体制の現状に対する認識、体制崩壊への方法論)

 回答:(5)の「その他」。

 北朝鮮がソフトランディングに成功して言葉通りの「民主主義人民共和国」になるならそれで良し(6ヶ国協議も建前はあくまでそれが最終目標の筈、実際は核問題メインで議論が進んでいるが)、それが出来ないなら崩壊も已む無し。その際に在り得る中で最もベストなシナリオは、東ドイツ型(雪解けがスターリン体制の瓦解を促す)かルーマニア型(人民蜂起)。カンボジア型(国内人民蜂起+近隣諸国の関与)でも可。一番最悪で避けるべきなのが、イラク型(ネオコン主導の帝国主義戦争)。
 体制崩壊せずに改革・開放・民主化に向かうならそれに越した事が無いが=(3)、北朝鮮の現状を考えると体制崩壊も已む無し=(2)、米国へも協力要請していく事には異論が無いが武力制裁(イラク型の帝国主義侵略戦争)にはあくまで反対(限定付の1)、経済制裁も選択肢としては在り得る(4)。しかしそんな(1)〜(4)全て折衷なんて選択肢は無さそうなので、(5)にした。


10.この運動をきっかけに日本の愛国心の高揚を図り、他の様々な問題に対しても応援に向かい団結していくべきである。
(#「運動」のあり方に対する考え方、日本国においての拉致問題の位置付けをどの様に考えるか?)

 回答:(3)反対。

 愛国心と拉致問題が、どう関係在るの?
 「ラ帝」「ラチラチ詐欺」は、もう沢山。

 (参考投稿)
 ・拉致板との関係清算について改めて表明する−拙板は拉致板の植民地ではない。('05年2月4日付拙稿)
  http://afghan2004.hp.infoseek.co.jp/kakolog70.htm
 ・「「ラチラチ詐欺」の記事によせて」(同2月6日付拙稿)
  http://afghan2004.hp.infoseek.co.jp/kakolog70.htm



【注記】
「ラ帝」(拉致板帝国主義)、「ラチラチ詐欺」については、こちらのページを参照の事。

拉致問題に対する立場と主張を伝える10の設問詳細‐1  
投稿者: 原 良一  投稿日:11月18日(金)07時20分50秒
 11月12日(土)17時59分28秒付で、要旨だけ書いていた善様主催の

拉致問題解決に対する立ち位置・主張を伝える為の10個の質問
http://www.zencha.com/weblog/20051110100911.html

にもう少し詳述することにしました。とはいえ頭の回転の遅い私には、一回で全回答は無理で、分割回答になってしまいますので、悪しからずご諒承ください。

問1.拉致被害者家族会が北朝鮮への経済制裁を訴える事に違和感を持つ。
(#ご家族に対して、どれだけその心情を汲み取り、感情移入しているか?)

(1)とても違和感を持つ。
(2)違和感を持たないことも無いが、心情は理解出来る。
(3)この様な主張を行うのはある意味当たり前である。
(4)拉致を解決できず、経済制裁が出来ないのは、私たちの力が足りないからである。
申し訳ないと思う。
(5)その他。

回答:4(家族に申し訳ない)を主に、プラスして3(当然の主張)
解説:運動家として、運動目的が達成できない以上当然の忸怩たる思い。
 私自身も、集会への参加、その集会や増元照明氏の選挙用チラシの配布、署名活動への参加、と及ばずながらも運動実務に参加してきた経緯があるので、設問を読んで真っ先に頭に浮かんだのが、4の「力及ばず申し訳ない」である。次いで、経済制裁を求める被害者家族の主張は当然だとなる。

 そしてこの質問には、提唱者善様の注記に加え

#2.当事者である被害者家族が、どこまで運動の矢面に立つべき、また立たせるべきか?
#3.家族会、救う会が主張する経済制裁への是非。


 という課題が含まれていると解すべきと考えるので、それに沿って答えると

#2.当事者である被害者家族が、どこまで運動の矢面に立つべき、また立たせるべきか?
 一定以上の成果を挙げた人権運動は、最近でも薬害エイズ、慰安婦問題、坂本弁護士一家「虐殺」事件と、すべて被害者やその家族が、実名と素顔を晒して、街頭活動など直接世間に解決を訴えてメディアの注目を集め、世論を喚起し、行政を動かしてきた事例に限られている。
 本来行政がやるべきことを、当事者本人にやらせるのは本末転倒の極みだが、そうしないと成果が見込めない以上やむを得ない。

#3.家族会、救う会が主張する経済制裁への是非。
 過去に侵略戦争を含む国家犯罪を止めさせるに当たって、利益提供や、その約束のみで止められた例はなく、武力を含む各種の制裁など不利益の強制やその恫喝なしには、拉致問題を解決できないのは明白である。

 そして誠に遺憾ながらも、金正日現体制が、国民の精神面を含む高度の動員体制を取っていて、多くの「国民」が●金一味(北朝鮮)の犯罪に荷担している以上、一般国民に何の痛みも与えることなく、拉致問題を解決できる可能性はない。経済制裁をしない、つまり自分が手を汚さなくてすむ解決策などあり得ない、と覚悟を決めるべきである。


問2.例え拉致問題が解決しなくとも、今後、同じ出来事が自分の身に降り掛かるとは思えない。(#拉致問題を、どれだけ身近なものとして捉えているか?)
(1)現実的に考えて、自分の身に降り掛かるとはとても思えない。今日において北朝鮮に
よる拉致が明るみになった以上、迂闊に工作活動を行う事は出来ないと考える。
(2)何とも言えない。
(3)自分の身に降り掛かる可能性は十分にある。拉致に関わった北朝鮮工作員が、
処罰される事無く現在も日本社会において根を下ろしている現状を考えるべき。
(4)その他。

回答:3(自分の身に降り掛かる可能性は十分にある。拉致に関わった北朝鮮工作員が、処罰される事無く現在も日本社会において根を下ろしている現状を考えるべき)
解説:まず確認というより、強調しておかなければならないのは、●金一派(北朝鮮)の拉致は、世間で言われている1970〜80年代に止まらず、それ以前も以後も行われているのはほぼ確実であること。特定失踪者問題調査会に届出のあった失踪者約450人中で、実際の拉致の被害者は半分以下と低めに見積もっても200人以上、それ以外にも、身寄りがないか、死に絶えたか、いても様々な圧力で届け出られていない拉致被害者がまだまだ多数いると推定される。

 さらにこれに、朝連‐民戦‐総連という在日組織の変転の過程での内部抗争による「召還」(北朝鮮への不法な連行)が加算されるわけで、その被害者が何人になるかは、もう想像もつかないのが実情…。

 日本人拉致一件に対し、北朝鮮から侵入した特殊部隊(所謂工作員)が(部隊の最小の編成である)1組の4人、日本側の協力者、所謂土台人が12人程度(兵本達吉氏他から聞いた話)関与しているとされている。拉致被害者が400人とすると、延べで5000人近い拉致への共犯がいる計算になる。

 藤田進氏や加瀬テル子さんの拉致に関与したと告白した西新井病院関係者のように一人で複数件の拉致に関与している例(産経新聞10月15日)や、関与の程度が低く、刑事責任を問うほどでない人々を除いても、縄目の恥辱、つまり逮捕、身柄を拘束されて刑事責任を問われるべき容疑者が、拉致事件だけで少なくとも1000人以上はいる、と私は推定している。

北朝鮮系病院を捜索 関連会社の薬事法違反容疑(産経新聞10月15日)
警視庁聴取 「藤田さん拉致関与」病院関係者が説明
http://www.sankei.co.jp/news/051014/evening/15nat001.htm

 他の内外の組織犯罪や、オウムや統一狂怪など反社会性の高いカルト集団を対象にしたアンケートで、これだけ多くの容疑者が野放しになっている状態では、今後、同種の犯罪が起きる可能性は低いのでは? などという設問自体が行われないであろう…。

 今も続けられているテロ
 さらに同じ組織の韓国担当は、97年に脱北者李韓永氏を暗殺し、●金正日は、2001年以降も「中央党指示文」で「敵対的な脱北者は、韓国の人間を使ってでも暗殺せよ」と指示を出し(2001年に脱北し、03年11月25日に韓国に亡命した脱北者金英順氏が、韓国で現物を確認し、昨04年11月3日の来日講演で証言している)てもいる。

 直近の今年10月にも、拉北被害者家族会の崔成龍(チェ・ソンヨン)会長にテロの危険の情報がもたらされ、警備が強化されてもいる。
 北、拉北被害者家族会チェ・ソンヨン代表をテロ標的に?
(朝鮮日報記事入力 : 2005/10/03 09:08)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/10/03/20051003000001.html

 また、2000年1月には、脱北者支援の活動をしていた韓国人金東植(キム・ドンシク)牧師を拉致してもいる。
 キム・ドンシク牧師拉致犯、北の工作員と判明(朝鮮日報 2004/12/14 18:52付)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/12/14/20041214000059.html

 昨年8月8日は、元脱北者で韓国入りして韓国籍も取得していたチン・ギョンスク氏を中朝国境で拉致してもいる。
「北に拉致された脱北女性、アヘン栽培映像が原因」(朝鮮日報04.9.08.11:26付)
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/09/08/20040908000021.html

 つまり、逆徒金正日一派(北朝鮮)は、2000年6月の「悪魔と詐欺師の抱擁(所謂南北首脳会談)」後も、2002年9月17日の「人さらいと轢き逃げ犯の談合(所謂日朝平壌会談、第一次小泉訪朝9・17)」以後も、拉致やテロ活動を止めてはいないのである。

 日本や日本人を対象にしたテロや拉致はもうしないのでは、という声もあるが、毎日1万人近い日本人が訪韓している現在、私たち日本人だけ安全圏にいられるなどと、安心していいのだろうか? 隣国の受難を傍観していて、私たちは大丈夫なのだろうか?


問3.小泉政権による対拉致問題への取り組みは、生ぬるいと考える。
(#拉致問題に取り組むにあたり、急進的な思考に立脚した論考を積極的に行うスタンスにあるかどうか。)

(1)生ぬるいと考える。拉致被害者に残された時間はそう長くは無い事を踏まえるべき。
(2)何とも言えない。
(3)生ぬるいとは考えられない。多少時間が掛かっても、着々と地に足の付いた取り組みを行うべき。
(4)その他。

回答:1(生ぬるいと考える。拉致被害者に残された時間はそう長くは無い事を踏まえるべき)
解説:生ぬるいというよりは、やる気がないのである!

 少なくとも、9.17直後の北朝鮮の核保有発言、二度に渡るニセ遺骨と、平壌宣言破棄の恫喝だけでもするタイミングはいくらもあった。特に、昨年のポチ小泉猪再訪朝で、●金正日から「白紙に戻して再調査」という言質を取り付けながらの、同年末のニセ遺骨をつかまされながらもノホホンと「対話と圧力」のバカの一つ覚えである。

 だが、私が本当にブチ切れたのが、7月の郵政解散である。郵政民営化のためなら「殺されてもいい」と啖呵を切り、法案が否決されると「国民に信を問う」と衆議院を解散し、優勢反対派に刺客候補を立て、の水際だった気合いの入れように、横田早紀江さんならずとも「なぜその怒りや気迫を金正日にぶつけてくれなかったのか?」とやる気の違いに腹が立った。

 結局、ポチ小泉猪にとっては、郵政民営化と靖国惨拝にしか関心がなく、拉致問題というより北朝鮮問題は、田中バイ菌(田中均)とハントウ君(飯島勲首相卑書官)らに丸投げとしか思えない。


問4.小泉政権による対拉致問題への取り組みが、拉致問題の解決へ大きく寄与していると考える。(#政府の取り組みに対して、どれだけ信頼を置いているか?)
(1)寄与していると考える。
(2)何とも言えない。
(3)寄与しているとは考えられない。
(4)その他。

回答:1(寄与している)〜02.9.17まで
解説:政治は結果責任なので、歴代総理が誰もできなかった訪朝、たとえ被害者5人とその家族だけといえども、韓国政府も実現できていない拉致被害者の「平和的」=非軍事的な奪還を実現し、何より無謬のはずの独裁者●金正日に拉致を認めさせた小泉首相の実績は、正当に評価されるべき。

 まず歴代首相が誰も明言していなかった「拉致問題の解決なくして、国交正常化なし」を明言し、対北朝鮮外交の基本原則を確立したその時点での功績は挙げられよう。●金正日の拉致認知は、この恫喝なくしてはありえなかった。

 次いで、極端なトップダウン体制下にある北朝鮮相手には、拉致に限らず、独裁者の●金正日と直談判しないと埒が明かないということは、専門家の間で以前から言われていたが、その首脳会談を決断し、しかも●金正日の調略を避けるための日帰り訪朝というリスクの高い(熟考する時間が取れない)方式を決意したのも、いかにもバクチ好きな小泉らしい選択といえる。

回答:3(寄与していない)〜9.17以降
解説:私の見るところ、9・17の小泉訪朝は、「神の国」森喜朗‐「自宅に愛人」中川秀直‐田中バイ菌(田中均)のラインが布石を打っていて、拉致幕引き&国交正常化→経済協力→それによる北朝鮮利権の森派による独り占め、というその神輿に「拉致問題を『解決』し、日朝国交正常化をして歴史に名を残す」野望を抱いた小泉が乗ったという構図であろう。

 ところが、野心家田中バイ菌(田中均)のキャラの問題からか、米帝への根回しが不充分で、核問題が解決しないままで、国交正常化による日本からの核開発資金の流入という、悪夢が生じているとの懸念を米帝に抱かれ、核問題を名分にして米帝から横やりが入り、●金一派(北朝鮮)は迂闊にも「核保有」という言質を取られてしまった。

 そしてポチ小泉は、日朝国交正常化が飼い主の米帝、特にブッシュ大統領の不興を買っていることを悟り、世論を激昂させた8人「死亡」、誠意を見せたつもりが、特定失踪者問題に火を点ける完全な逆効果になってしまった曽我さん母子拉致の自白という●金正日の不手際による世論の猛反発で、拉致問題解決の目途が立たなくなったことで、北朝鮮問題に関心と熱意を失い(もうコリゴリが本音では?)、郵政民営化と靖国惨拝以外の自分に関心のない政策でやっている官僚や側近に丸投げ、放置の無責任モードに戻ってしまった。

 それでも自分で蒔いた種の、5人の被害者家族の奪還が、政権の責任になったが、田中バイ菌(田中均)は、5人の拉致被害者を、再び●金一味(北朝鮮)に渡すという、してはいけない約束に安易に応じ、案の定世論の反発からそれを果たせず、北朝鮮から「嘘つき」の烙印を押され、交渉の表舞台から追われた。

 結局その尻拭いを、ポチ小泉の悪友変態山タフ(山崎拓)や変節漢&パチンコ利権のヒラカツ(平沢勝栄)が仰せつかり、その過程で裏の官房長官ハントウ君(飯島勲首相卑書官)が、朝鮮葬聯(総連)の裏取引に応じ、正規の外交ルートではなく工作機関統一戦線部の傘下の総聯が、利権絡みで外交を壟断するという、1.実力者との裏取引き、2.工作機関の容喙による二元外交という、対北朝鮮外交の積年の旧弊が再現される事態となった。

 総聯と裏取引をしたことで、そのパーティに祝賀の使者を送らざるを得なくなるという、これまた歴代総理に例のない逸脱行為をせざるを得なくなり、土台人の摘発につながる新たな拉致の認定や解明も不可、非合法の工作活動にメスが入る不正送金などの総聯の犯罪の摘発も当然ながらも臭い物にフタでもみ消し、というのが小泉対北朝鮮外交の顛末である、というのが私の見解である。     (続く)

「拉致問題解決に対する立ち位置・主張を伝える為の10個の質問」への回答  
投稿者: Safety  投稿日:11月19日(土)18時38分42秒
自分のサイトで回答してもいいのですが、当掲示板で知った「質問」ですし、ここをお借りして回答させていただいてもよろしいでしょうか。
(社会主義者さん。不適当であれば、削除なさって下さいませ。)

それから、選択式の回答を求めていますが、選択が難しいものも多かったので、記述式で回答したことをお断りしておきます。


1. 拉致被害者家族会が北朝鮮への経済制裁を訴える事に違和感を感じる。

違和感は感じません。拉致解決には有効な手段のはずですから。


2. 例え拉致問題が解決しなくとも、今後、同じ出来事が自分の身に降り掛かるとは思えない。

北朝鮮による拉致という意味では、将来はともかく今のところ同じことが起きることはないでしょう。


3. 小泉政権による対拉致問題への取り組みは、生ぬるいと考える。
4. 小泉政権による対拉致問題への取り組みが、拉致問題の解決へ大きく寄与していると考える。

小泉首相のことを言うより、国民世論がこうだから現状がこの程度なんでしょうね。拉致問題に対する小泉政権の姿勢は、歴代の政権に比べたらはるかにマシです。


5. 国際社会における米国との連携が、拉致問題の解決へ大きく寄与していると考える。

あんまり関係ないでしょう。基本的に、核やミサイルの問題が解決したら、米国にとっては拉致なんてどうでもいいことでしょう。北朝鮮が拉致を認めたのを「米国の圧力のおかげ」と考えるからこういう設問ができるのでしょうけど。


6. 北朝鮮問題は日本の安全保障としての核の問題が第一優先事項。ここで対応を間違うと数千万人の単位で被害が出るから。数十人、最大でも数百人の拉致被害は優先順位では二番目だ。

核問題なんて米国に任せておけばいいでしょう。本来、米中露など核保有国が非保有国に対して「核を持つな」と言うことには正義がないと思います。ただ、国際関係は正義だけで動く(ことが良い)わけではないし、彼らがどういう言動をしようと日本にとってマイナスでなければ黙認すればいいとも思います。そして、日本は拉致問題を重視すべきです。


7. 拉致被害認定者である残り 11 人の帰還を以って、「拉致問題の解決」と考える。

拉致被害者が11人ということはないでしょう。というか、被害者同士、現地では限定的とはいえ、交流が皆無というわけではないと思います。したがって、一部だけを帰還させても「まだ被害者が北朝鮮国内に存在する」ということを隠すことはできないでしょう。100人という数字はともかく、被害者全員の存在を告白しない限り、解決にはならないでしょうね。


8. 日本人拉致被害者のみならず、その他外国人の拉致被害者、また、北朝鮮国内における人権問題の解決も併せて目指していくべきだ。

日本人被害者問題が解決すれば、(もし外国も拉致問題解決を望むのであれば)波及的に外国人被害者の問題も解決に向かうでしょう。それから、人権問題なんて言葉を出すから拉致解決が遠のくのだと思います。そんなことは拉致解決にはどうでもいいことです。


9. 北朝鮮の体制が崩壊しない限り、この問題は解決しないのでは?

そう考える人が多いから、拉致は解決しないのです。現体制との交渉で拉致を解決することは可能だし、拉致を解決したところで現体制は崩壊しません。付記すると、日朝国交正常化後まで解決を棚上げするのは論外。


10. この運動をきっかけに日本の愛国心の高揚を図り、他の様々な問題に対しても応援に向かい団結していくべきである。

拉致問題への求心力は「親が子を思う気持ち」だけで必要充分です。それ以外の理念を持ち込むことは求心力の低下につながります。


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